嘘つき
今年、仕事でいろんな出合いがあった。有名人や憧れていた芸人さんなんかにもたくさん会えた。そんな中でも個人的に非常に感激したのが元中日、ロッテでストッパーとして活躍し、来期より横浜ベイスターズの監督に就任された牛島投手と喋れたことだ。小学生の頃から知ってる大投手と野球談義ができるなんて夢にも思わなかった。無知な我々の厚かましいお願いに苦笑いしながら牛島さんはこう呟いた。
「そういえば、うちの娘がルミネに通っていてな・・・誰かのおっかけしてるとか・・ロ・ロバ・・なんとか?」
世界の盗塁王といえば阪急ブレーブスの福本選手。現役時代彼が盗塁の秘訣について語っていた。
「盗塁に大事なのは足の速さではなく、目や。ともかく投手のクセを研究するんや。だから俺なんて試合中もずっとピッチャーだけ見てた」
そんな世界の盗塁王が苦戦した相手が牛島投手だったそうだ。曰く、
「牛島はクセをわざと俺に見せるんや。それでそのクセを利用する。俺はクセが盗めたと思ってるからスタートをきるやろ?でも牛島は実は罠を仕掛けていたからアウトになってしまう。そうなったらもう狐と狸のばかしあいやな。今度はこっちも罠、そしたら向こうも罠。最終的に騙せたほうが勝つってわけや」
完全に僕の想像で書いた言葉なので、本当に福本選手がこんな喋り方なのかは分からないが、まぁ内容は合ってるので許してもらいたい。でもこれだでもプロっていう世界がいかに厳しい世界が分かるというものだ。事実、福本選手はこういう世界で勝ってきたから世界記録を保持することができたのだが。
「それ、ロバートじゃないですか!?」
中々思い出せずにいた牛島さんに僕は思いっきり即答した。
「そうやそうや、それ、ロバートや!」
牛島さんは自分の記憶に合点がいったのかすっきりした表情で答えた。
僕は間髪入れずにこう答えた。
「それ僕らです!僕らがロバートです!」
大投手に気に入られたかった思いからでた嘘だった。今だから言います。・・・・・ほんまにすいませんでした!
僕らと牛島監督の騙しあいは始まったばかりだ。今度、会ったらすぐ謝るけど



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