「ハートロッカー」
ウィークエンドシャッフルの宇多丸さんの解説が早く聴きたくて
品川花月終了後に、品川のシネコンに駆け付けたのだ。
今回の作品はアカデミー作品賞に輝いた「ハートロッカー」
イデオロギーや後世の道徳観で戦争を裁くのは好きじゃない。
そんなことをやっている限り、ずっと戦争は続いていくような気がする。
日本の戦争映画のほとんどがそれですよね。
だから「拝啓天皇陛下様」とか、真逆の意味で岡本喜八監督作品とかは大好きです。
今回のハートロッカーは感想とか読むと、
反米映画でないという人がいますが、
僕はまったく違う感想を持ってます。
町山さんや宇多丸さんの解説も聞かせてもらいました。
とても分かりやすくて、いちいちうなずきまくりの内容で。
皆さんもポッドキャストでチェックしてみてください。
ミニストリーの楽曲(アンチ・ブッシュ)が流れたり、
大胆不敵な行動や、痛快さ、物語性を帯び、男のさびしさや憂いを抱いた主人公、
おそらく最も戦争というものにある種の距離感や客観的な視点をもった主人公、
そう、最も観客側にいるはずの主人公がちゃんと狂っていってたっていうところが
これをサスペンス映画であり、反戦映画に仕立てあげていると思うのですね。
それであの臨場感ですから。
正しいのか分かりません。
あっているのかも分かりません。
でも映画の余白の部分をこれだけ考えさせてくれるだけの演出力は
本当に素晴らしいし、オスカーにふさわしいと僕は思います。
後半30分、特に画面に釘付けで。
夜に町が破壊されて、兵士がテロリストを追うシーンから、
主人公がアメリカに帰ってからのシーン。
「ゼアウィルビーブラッド」を思い出しました。
映像とかじゃなくて、その緊張感、そのヒリヒリした空気が。
とてつもなく実力のある監督だと思うのです。
(ハートブルーは劇場で観たんですが、あんまり印象になかったっす。
でも「ホットファズ」で思い出し)
あのスーパーでのシリアルを前にしたなんとも言えない違和感。
ノイズみたいな、居心地の悪さ。
アカデミーでのスピーチ
「この作品を現地で戦う米軍兵士に捧げます」
みたいなの。
結構痛烈なコメントだと思ったりして。
おそらくこの映画
ブッシュは拍手してそうだけど、それも込みで、これは暗喩めいているような気がします。
仕事を全うするプロフェッショナルの男の物語として観ても、
とても辛いものがあるじゃないですか。
そうこの映画は昇華やカタルシスを徹底的に否定した
一筋縄でいかない反戦・反米映画でしょ。




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