「悪魔を見た」を観た
こいつはえげつない映画でした。
誰かが「ダークナイト」みたいだなと言ってましたが、
確かに途中からイ・ビョンホン演じるスヒョンはトゥーフェイスみたいな狂気を孕んだ獣になってしまいます。
憎悪が新しい暴力を生むというか、憎しみの連鎖で悲劇が延々と続く。
韓国人のメンタリティである「恨(はん)」を思い出さずにいられない展開でした。
(マルハンというのが日の丸を恨むというのは有名な話ですね)
しかし、やはりどうしても目がいってしまうのは、
快楽殺人犯役を演じたチェ・ミンシクの目力、いや顔力ではないでしょうか。
完全に画面にくぎ付けでした、私。
凄まじい暴力描写だけがこの作品では語られがちですが、役者二人の芝居の凄まじさも魅力です。
そもそも殺人によい殺人、悪い殺人があるのか?
憎しみを繰り返すことで解決するものがるとしたら、
その程度は誰がジャッジするのか。
そんな考えが頭を巡ります。
多少、設定が強引ですが、僕にとってはその強引さが暴力描写をフィクションなんだといちいち気づかせてくれて逆によかったです。
まぁそういう映画の見方はどうなんだと言われたら返す言葉もないですが。
とにかく役者二人の芝居で一気に見せてくれます。
僕は6月8日に生まれた男です。
その日は大阪の小学校に狂った男が忍び込み児童が殺され、
何年か先には秋葉原に車で乗りこんだ男が通り魔をした日でもあるのです。
いつも頭にはあの事件のことがあります。犠牲者のことを考えたらかわいそうで
怒りがこみ上げてきます。
悪魔とはなんなんでしょうか。
僕の胸によぎる加害者への殺意も悪魔なのでしょうか。
韓国映画に惹かれてしまうのは、そういう問いかけを観てるこっち側に露骨にしてくるときがあるからです。
「殺人の追憶」以降の顕著な傾向ではないでしょうか。
チェ・ミンシクがジョーカーというならば、
お前はどうなんだよ?って言われてるみたいな・・・・
そう考えるとなおさらあの目を思い出さずにはいれらないのです。
チェ・ミンシクさんが普段は紳士的なユーモアを愛する人だと聞いて余計に好きになりました。




最近のコメント